10周年記念特別対談

10周年記念特別対談

10周年を迎えての今の心境はいかがでしょう。

院 長:

この10年間、本当に頑張ってきたなという気持ちです。
病院経営上でも、実際の診療の上でも厳しい局面が沢山ありました。何度も何度も打ちのめされそうになりました。しかし、今振り返ってみると、それらに的確に対応してきたこと、対応できたことが、今の病院が存在する理由だと思います。


事務長:

私自身在職4年ですが、数値を見ても財務的な基盤が構築できてきています。諸先輩方の強い想いがあり、それが数値に表れてきているものと思います。


看護部長:

副看護部長を3年務め、10周年を看護部長として迎えます。やる気と不安が入り混じっています。身の引き締まる思いです。


10年(または在職期間)を振り返って当院の良さ・強みを教えてください。

院 長:

当院の良さは、医師・ナースをはじめ「職員のレベルの高さ」に尽きると思います。この良さは「環境に恵まれている」という強みが背景にあります。交通の利便性も含んだ居住環境の良さもありますが、大学病院に近いこともあり医師をはじめ優秀な職員が確保しやすい環境にあるからだと思います。


事務長:

院長のおっしゃるとおりかと思います。加えるならば、この10年間で組織をゼロから作り上げるのではなく、前身である大阪府保険医療財団新千里病院や大阪府立千里救命救急センターを受け継ぎ、済生会千里病院として再構築するというある意味より困難な取組みを着実に進めてこられたという「パワー」が良さ・強みであると思います。


看護部長:

向上心にあふれた職員が多いことだと思います。そして、教育環境に恵まれており、人材育成に関する病院からの支援は非常に大きいと思います。


逆に課題として気づかれたことは?

院 長:

大阪大学医学部付属病院や国立循環器病センターといった高度先進医療機関や病床規模の大きい医療機関が集中しているため、高い医療レベルでの激戦区である一方、地域住民の皆さんの健康意識が高く、より高いレベルが常に求められます。これらに迅速に対応していかなければならないということを常々思っております。


事務長:

10年間を一つの節目として考えると、次の10年は当院が組織整備および人材育成に注力しなければならない期間だと思います。


看護部長:

看護職員の確保・定着が課題であると考えております。質の高い医療・看護を提供するためには、看護職員の確保・定着と人材育成が鍵になると思います。


10年間(または在職期間中)で思い出深いこと、一番達成感が得られたことは?

院 長:

思い出深いことは、当院開院当初、診療体制を強化するため午後の診療や土曜診療を始めたことです。職員の皆がこれを受け入れてくれ、病院一丸となって良い病院作りに邁進できました。
達成感が得られたことは、新病院が完成し、千里救命救急センターを救急部として合併したことです。これにより、患者数が増えました。


事務長:

第2の職場として4年間奉職させていただいて、毎年、病院として目標とすべきテーマ(施設基準等)をしっかりととらえ全員の力で確実に獲得し、積上げてきている点です。


看護部長:

病院を新築して大掛かりな引っ越しを行い、電子カルテの導入、病院機能評価の受審と病院挙げての大行事が続きました。それらを、全職員一丸となって見事にやりきったことは大きな達成感です。


10年前と今と比べて変わったことは?

院 長:

10年前に比べ患者数が増え、職員数も増えました。提供する医療のレベルも上がっています。患者さんに対しての接遇も改善させてきました。また、職員の皆が「自分の病院、自分の職場」という気持ちを持つようになったことが10年前と大きく変わったと思います。


事務長:

この10年間で医業収益が3倍弱になりました。なおかつ医業収支の段階でも平成23年度には黒字化となりました。財務力・経営基盤が大きく変わってきていると感じます。


看護部長:

看護の質が着実に向上していると思います。また、一般病棟は7対1入院基本料と50対1急性期看護補助体制加算を取得、救命救急センターは救命救急入院料1(看護師数常時4対1以上)を取得したことは、病院経営基盤の安定に貢献できたと思います。


地域の中核病院の役割を担い続けるには、何が重要だとお考えですか?

院 長:

「安全で良質な医療を継続すること」「地域の医療機関との連携」の2つに尽きると思います


事務長:

院長のおっしゃるとおりかと思います。付け加えるならば「情報発信力」が必要かと思います。


看護部長:

加えて今後は、看看連携にも取組みたいと思います。


今後の当院の方向性をお聞かせください。

院 長:

基本施策としては経営基盤の確立です。健全な経営こそ良質な医療につながるという基本的考えに基づいており、それが医療のクオリティアップにつながります。また人事考課、人材育成による職員の質向上も健全な医療経営に欠かせないものです。
地域基幹病院事業としては、地域医療支援病院、がん診療拠点病院、救急・災害医療の充実です。地域の急性期医療の中核であり、また救急医療の中枢である当院にとっては重要であり、これからも全力で推し進めていきます。さらに、無料低額診療事業は社会福祉法人である済生会の病院として堅持しなければなりません。
長期入院・認知症患者さんへの適切な対処は多くの急性期医療機関が直面する厳しい問題であります。当院では、医師・看護師・MSWからなる退院支援チームが対応しています。
人材確保として、看護師の確保・定着は当院が抱える最大の課題であると考えています。優秀な研修医の確保対策とともに鋭意努力しているところです。


事務長:

メインは人材育成に尽きると思いますが、別途病院全体の中期計画等を立てておりますので見ていただければと思います。


看護部長:

「働き続けられる職場づくり」を目指します。職員一人一人のキャリア開発にも一層の力を注ぎたいと思います。


方向性に対して具体的な院内外での活動についてお聞かせください。

院 長:

院内では各部署や委員会が主体となって研修会・講演会を実施しており医療の質を高めています。院外では地域の医療機関の方々を対象とした講演会・交流会や、地域住民の皆さんを対象とした講演会を積極的に行っています。


事務長:

土曜日の勤務体制や人事考課を始めとするES(Employee Satisfaction:従業員満足)に対する取組みも始めております。


看護部長:

院内では、看護職員の定着対策を強化します。職員満足度調査に基づいた職員満足度の向上に向けた取組みや、人材育成とキャリア開発につながるクリニカルラダーシステム(臨床看護実践能力習熟段階制)及びマネジメントラダーシステムを導入します。看看連携など院外活動にも取組みたいと考えております。


当院で働く職員に求めてきたこと、今後求めるものは何ですか?

院 長:

「自分の仕事に誇りを持つこと」です。


事務長:

「【自ら考え行動する。自分の仕事の守備範囲を定めない】という仕事の姿勢」です。


看護部長:

常に学ぶ姿勢を持ち、自律し、根拠に基づいた実践ができる職員であることを望みます。


地域住民(患者さん・家族の方々)に対して一言お願いします。

院 長:

済生会千里病院は、この千里の地域の中心となる総合病院として、また一次から三次までの救急医療をおこなう救急病院として、皆さんに医療を提供できる体制を整えています。医師、看護師を始め全職員が、病院の理念である「安全で良質な医療を心をこめて提供すること」、そして「地域医療に貢献すること」をやりがいとして働いています。どうか安心して済生会千里病院を利用してください。


事務長:

言い尽くされました(笑)


病院の理念・基本方針にはどのような想いをこめて作成されたのですか。

院 長:

済生会千里病院の理念は「心のこもった医療」です。
これはアメリカ フロリダ州のマーチン・メモリアル メディカルセンターの理念「compassionate care」という言葉を自分なりに翻訳したものです。この医療機関は医療事故に際し患者家族に対して非常に真摯に対応をしたため、逆に家族に感謝されたという、危機管理における患者対応の手本として称賛された病院の理念です。これを引用しました。
またカトリックの修道女、マザーテレサの言葉「大切なことはどれだけ沢山のことをしたかではなく、どれだけ心を込めたかです」という言葉から引用しました。
基本方針は、明治天皇の済生勅語にある「無告の窮民に施薬救療する」という済生会の創立の精神から「窮境にある人々の医療を積極的に支援します」としました。そして医療のグローバルスタンダードである透明性と説明責任に忠実であること、安全で良質な医療を、心を込めて提供できる病院を基本方針の項目にしました。


初代院長就任された時のお気持ちはどのようなものでしたか。

院 長:

就任時の課題であった「病院経営の改善」そして「職員の意識改革」にどのように取り組んだら良いか、責任の重さに身の引き締まる思いでした。


就任されてから注力されてきたことは何ですか?

院 長:

2つあります。一つは「自分の職場である」という気持ちを持つという職員の意識改革です。もう一つは有能なスタッフの確保と人材の質の向上です。この2つに注力してきました。


どのような病院を目指しますか?

院 長:

地域の中核となる急性期病院、救急医療の中枢である病院を目指します。そのため、どこにも負けない安全で良質な病院、透明性と説明責任に忠実である病院、何よりも心のこもった医療を提供できる病院を目指します。そして全ての職員が働いていることを誇りに思う職場にしたいと思います。


目標とされる患者さんとの関係はどのようなものでしょうか。

院 長:

これはもう「患者さんから信頼される関係」に尽きます。これまでも、そしてこれからもです。



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